かげきしょうじょ!!が私の新しい扉を開いた

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(かげきしょうじょ!! | 白泉社より)

素敵なマンガ見つけました。とてもいい。 斉木久美子氏の「かげきしょうじょ!!」です。ひらがななんで誤解する可能性がありますが「過激少女」ではなく「歌劇少女」です。創立100年目の未婚の女性のみで構成される紅華歌劇団、その劇団の養成学校である紅華歌劇音楽学校を舞台としたマンガです。二人の対照的な主人公である奈良田愛、渡辺さらさを軸にストーリーが展開される青春群像ものです。この設定で「あれ?」と気づかれる方もいらっしゃると思います。名前こそ違いますが宝塚歌劇団と宝塚音楽学校をモデルにしています。色々調べてみたのですが、本科・予科の二年制、設立100年、一学年の定員数40人、10年毎に大運動会実施、歌劇団でのスターシステム採用と何から何までまんま宝塚歌劇団の仕組みそのものですね。隠す気は毛頭ないもようです。


かげきしょうじょ!! の魅力を語りたい

紅華歌劇音楽学校って、うら若き未婚の女子しか在籍を許されない女の園なわけじゃないですか。マリみて的なソフト百合はぶっこんでくるんだろうなーという先入観ありありで読み始めたのですが、全然違った。むしろスポ根マンガに近い感じ。なるほど、なるほど、そっちね。登場人物が全員真摯に歌に演劇に取り組んでいる様が描かれます。はー、いいですね、皆キラキラしていて。キラキラを眺めていると幸せな気分になると同時に、私達が置いてきてしまった純粋さを見せつけられているようで哀しくもある。何が言いたいかというと、要はぐっとくるという事です。


私、創作物全般に関してキャラクター原理主義なところがあります。「魅力的なキャラクターさえ登場すれば、背後のストーリーとか極論すればなんでもいいんじゃない?」という思想の持ち主です。だって想像してみてくださいよ、岸辺露伴さえ居ればストーリーなんて「岸辺露伴、ジャスコに買い物に行く」でも「岸辺露伴、吉野家で大盛りねぎだくギョクを注文」でもいいのです。絶対に面白いと思いませんかこれ? そういう事なんですよ、誰が何と言おうとキャラクターが最重要。その意味でかげきしょうじょ!!は素晴らしい。かげきしょうじょ!! って結構登場人物が多い方です。学校の主要なメンバーだけで9人、それに先生、歌劇団のトップスターの面々、さらさの地元の人々などを加えると結構な人数になるはず。それなのに、ちゃんと一人ひとりに肌触りを感じるのです。一人ひとりがどういった人間なのか、どんな事を考えているのかがイメージ出来る。この作者さんは各キャラクターにフォーカスして魅力を伝えるのがもの凄く上手。


他人に期待せず自分を鍛えていけ

かげきしょうじょ!!の唯一の欠点は、マンガであるという点でしょうか。いやいやいや、マンガ自体に問題はないのですよ? 私もマンガ大好きだし、マンガはなにも悪くない。でもマンガって音が出ないんですよね……。「歌劇」って単語からもおわかりの通り、歌うシーンが結構出てくるのです。私の貧困な想像力では、どんな感じの歌なのかうまく想像できない事が多い。どなたかアニメ化していただけませんでしょうか? そうしたら一発解決だと思うのです。音楽系に強い京都アニメーション辺りが作れば、原作がいいのとあいまって名作間違いなしです。


今現在はアニメ化はされていない状態でなのです。その事実は厳粛に受け止める必要がある。では、正座でアニメ化を待つのかって言うと無理でしょう。私はアニメ化なんて待てないぞ。私は今まさにこの瞬間にかげきしょうじょ!!を楽しみたいのです。これはもう私のイマジネーションを強化する他ありません。大体私、宝塚歌劇を全く観たことがないのです。それじゃ駄目だよ。私の脳に宝塚歌劇を大量にぶっこんで、かげきしょうじょ!!を読んでいると自然と歌が脳内で流れ出すレベルに持ってゆく必要がある。というわけで手始めにYoutubeをうろうろしていたのですが、すごい動画見つけました。


本物のタカラジェンヌは半端ない

月組公演『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』制作発表会パフォーマンス(ノーカット)

月組のエリザベート制作発表会でパフォーマンスをした? とか多分そんな動画じゃないかと思うのですが、これの娘役の方凄まじくないです? 歌がむちゃくちゃ上手な上に、仕草、声のテンション、表情などすべてを使ってピークへ向けて盛り上げて行く様が圧巻。すご、タカラジェンヌはみんなこんな事が出来るんだろうか。感動してしまったので20回ぐらい観た。愛希れいかさんって方らしい。この人の演技を生で観たいと思って、チケットを調べてみたのですが当然全日程満席。ですよねー。しかも、今回の公演は愛希れいかさんの退団公演らしい。よけいに無理だわ。じゃあと思って今Amazonビデオを物色中。600円~800円ぐらいで宝塚歌劇の公演が見れそうなんです。いっぱいあるけど、とりあえず愛希れいかさんが出ている奴がいいかなー。


新しい扉

「かげきしょうじょ!!を楽しむために、宝塚歌劇の動画を漁りだした」これが現在の私のステータスです。稀にこういった事が起きるんです。素晴らしい作品に出会って、その作品を理解するために、その作品の世界についてもっともっと知りたくなるような事が。「かげきしょうじょ!!」はまさにそれ。今まで全く知らなかった宝塚歌劇方面へ私の世界が、ずももっと広がって行くのを感じています。完全に新しい扉が開いた。


注意事項

もしマンガを読まれる場合は、かげきしょうじょ!! シーズンゼロから読むのをおすすめします。元々、かげきしょうじょ!!はジャンプ改で連載されていたのですが、ジャンプ改の休刊に伴い白泉社のメロディに移籍しました。そのジャンプ改での掲載分を後から白泉社がリリースしたのがシーズンゼロです。ですから発刊日はシーズンゼロの方が後なのですが、実際に雑誌に掲載された順番は、シーズンゼロ 上下巻 → かげきしょうじょ!! 1巻~ という順です。私は、シーズンゼロを飛ばして読み始めてしまい、知らないシーンの回想が何度も挿入されて「????」となってしまったので、皆さんはシーズンゼロから読むようにしましょう。