Kindle端末が消えて無くなるまでに

私は、Kindleは、PaperwhiteなどのKindle専用端末(以下Kindle端末)で見る派の人間です。でも未来永劫、このままKindle端末と添い遂げられるとは思っていません。私も大人ですから、盲目的なロマンチストではいられない。


以前からワープロとKindle端末って立ち位置がすごい似ているなと思っているのです。ワープロは、文書の作成と印刷しか出来ない専用端末、80年台に爆発的に普及したものの、汎用端末であるパソコンに吸収され、ほぼ絶滅。一方でKindle端末は、電子書籍のダウンロードと閲覧しか出来ない専用端末です。歴史から学ぶとすれば、Kindle端末は、汎用端末であるスマホ/タブレットに吸収されて、絶滅すると見るのが正しい。正直言って、Kindle端末がアプリ版Kindleに勝っている点って、電子ペーパーのディスプレイが見やすいとかぐらいしかない。アプリ版はカラー表示だって出来るし、勝ち目は無さそう。


ワープロが活躍したのは、わずか20年程。一方でKindle端末が世に出てから12年程の歳月が経ちました(初代発売日:2007年11月19日)。ワープロと同じ道をたどると仮定するならばKindle端末に残された時間はわずか8年。しかし、あなたが滅びる運命だとしても、消えて無くなるその瞬間まで私は一緒にいますよ。だって、Kindleの日本上陸前にKindle端末を輸入し、電子ペーパーの表示の美しさに感動したあの瞬間から、ずっと私の心はKindle端末に魅せられたままなのですから。


Kindle端末に残された時間は、長くはありません。残された時間を、より実り多いものとするため、Kindle端末の知る人ぞ知る機能、使いこなし術を紹介させてください。願わくば、皆様とKindle端末との余生もより豊かになりますように。


フォント変更

Kindle端末でフォントの変更が可能なのはご存知でしょうか?結構知られていないのでが設定から、「明朝」「ゴシック」「筑紫明朝」というフォントを選択する事が出来ます(小説閲覧時、上部の"ページの表示"より)。しっくりくる奴を選択してください。


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さらに知られていないのですが、Kindleでは上記フォント以外にも任意のフォントに変更が可能です。OpenType(OTF)またはTrueType(TTF)のフォントさえ用意すればなんでも、設定可能です。


Kinfle端末をUSBでパソコンとつなぐ

fontsというディレクトリがあるのでそこに任意のフォントを配置

設定画面から追加したフォントを選択

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シリーズのエラー報告

Kindleには、シリーズものを一つにまとめる機能があります。例えば、彼方のアストラ 全5巻を買った場合、自動的に「彼方のアストラ」ディレクトリのようなものが生成され、5冊ともそこにまとまって配置されます。ただこの機能、結構雑な感じでして問題がよく起きる。例えば、最新巻だけまとまらなかったり、まったく同じ「彼方のアストラ」ディレクトリが2つ生成されたりして、わやくちゃな感じによくなっている。なのでTwitterとかで以下の様な愚痴を見かけます


「XXXXの最新刊がまとまらないんだけど!? Amazonちゃんと仕事しろ」

私これ系のツイートを見るたびに怒りがこみ上げてくるんですよね。


「じゃあ、あなたはその状況を改善する努力はしたのか?」

と言ってやりたい(面倒なので言わないけど)。シリーズ機能には、問題点を報告するフォームがあります。その報告を元にAmazonさんが修正してくれるって寸法です。シリーズの横の「︙」からアクセス出来る。問題を見つけしだいどんどん報告して、みんなでシリーズ機能をより良くしていきましょう。


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残像が残る時の対処方法

これは、Kindle端末が採用しているE-inkの宿命なのではないかと思うのですが、ページを繰っていると残像が残ることがあります。漫画だとよく分かるのですが、前のページの絵がうっすら残る。

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(著:大久保圭、アルテ10巻 P98より)

これが気になる方は、設定でページの毎ページのリフレッシュを有効にすると残像が残らなくなります。リフレッシュOFFでも数ページおきにはリフレッシュが入るのですが、それを強制的に毎ページやってしまうという設定です。ただ私はそれをおすすめ出来ない。毎ページリフレッシュが入るので、ページ切り替えの再に一瞬画面が真っ黒になってから、画面が表示されるのです。これが結構気になる。なので、リフレッシュ設定はOFFにしたままで、ここぞという時だけ手動リフレッシュするスタイルがおすすめ。


良いシーンだけど、ちょっと残像が気になった時。画面の上の方をタップする
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メニューが表示される。その後適当なところをタップして戻る
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残像が消えている!
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こんな感じで一旦メニューを表示させると、リフレッシュが走るらしく残像が消えるのです。お試しあれ


パーソナル・ドキュメントのKindleライブラリ登録

Kinlde端末は、全部の購入した本を端末に保存するという設計になっていません。購入した本は、クラウド上のKindleライブラリに登録されます。Kindle端末のストレージ容量は 4GB か 32GB とすべての本を保存するには心もとない。ですからKindleは、端末からもう読まない本を削除して容量を空ける → クラウド上のKindleライブラリから読みたい本をダウンロード、というようなクラウド⇔端末間で本の入れ替えを日々行うという前提の設計となっています。


普通にKindleストアで買った本は、Kindleライブラリに登録されるので、クラウド⇔端末間で入れ替えが簡単に出来るのでいいのです。しかし自前のドキュメントはこれが上手くいきません。例えば、自分でスキャンした電子書籍ファイルをKindle端末で読もうとした時などです。USBで繋いで、ファイル転送すれば読めるっちゃ読めるのですが、それだと「クラウド⇔端末間で入れ替え」が出来ない。読まなくなって端末から削除すると、消えて無くなってしまいます。また読みたくなった場合は、USBでもう一度繋いで転送しなきゃならない。なにそれ、めんどくさい。


実はこの問題、「パーソナル・ドキュメントのKindleライブラリ登録」機能を使えば回避する事が可能です。実はKindleユーザーにはすべて、クラウド上のKindleライブラリに自前のファイルを登録するためのメールアドレスが設定されています。そのメールアドレスにKindleライブラリに登録したいファイルを添付して、メールを送ればいい。そうすると、自前のファイルがKindleストアで買った本と同様にKindleライブラリに登録され、「クラウド⇔端末間で入れ替え」が出来るようになるのです。パーソナルドキュメント送信用メールアドレスの確認方法はこちらのヘルプ参照


私は、徳岡正肇氏のハーツ オブ アイアンIIのリプレイ記事が、失神する程好きで、Kindleで常に持ち歩いて100回ぐらい読みたいって失禁するほど思っていた。なので、自分でWEBの記事を電子書籍ファイル(mobi形式)に変換して、この機能でもってKindleライブラリ登録して使っております。スーパー便利。