NFLのレフェリーを誉め称えよう

私NFLが好きです。アメリカン・フットボールのアメリカでのプロリーグです。楕円形のボールを使ってあれやこれやするあれでございます。2003年頃ぐらいからずっと試合の観戦は続けております。NFLの開幕は9月ですので、今年もシーズンが開幕しました。新シーズンを迎えふと「そもそも私ってなんでNFLを観始めたんだっけ?」という疑問が浮かびました。そういえばなんでだっけ。アスリート達が繰り広げる素晴らしいプレイにまいってしまったのだっけ? それともNFLのエンターテイメント性に感動したのでしたっけ?いや違う、どちらも違う。そうだレフェリー(審判)、私はレフェリーに魅せられてNFLを観始めたのだった。

当時あまりに暇だったので、深夜テレビでやっていたNFLを何の気なしに観ていたのです。ルールもなんも知らない状態なので、どのプレイが凄いとかは全く分からなかったです。試合そのものよりむしろレフェリーの方が気になった。レフェリーが、バンザイみたいに手を上げたり、腕をグルグルしたりと、とてもいい動きをしているのです。私のそれまでのレフェリーのイメージとはまったく異質なものでした。他のスポーツのレフェリーってなんか「ピッ」と笛を吹いてみたり、旗を上げてみたり、判定に対して抗議して来た選手を突っぱねたりと地味でお堅い連中だとばかり思っていたのです。それがNFLのレフェリー達の多彩で躍動的な動きといったら! それからというもの、レフェリーを見るためにNFLを視聴していました。ただ観ているうちにルールも分かってきて、フットボールの楽しさに気づきどっぷりハマる事になりました。というわけで NFLレフェリーはへ私をいざなった恩人というわけです。

伝える能力

NFレフェリーの魅力をもう少し詳細に皆さんに共有したい。美点は一日中語れる程大量にあるのですが、その中でも私が最も愛している点に絞って説明いたします。それはずばり「伝える能力」の高さです。世界中には無数のスポーツと同じ数だけのレフェリーが存在しますが、伝える能力に関してはNFLのレフェリーが世界一であると私は確信しています。今試合で何が起こっているのか、どういった裁定を下したのか、根拠はなにか、彼らはそれらをありとあらゆる方法で伝える努力を惜しみません。

シグナル

先程、レフェリーのジェスチャーが気に入ったという話をしましたが、あれがNFLレフェリーの美点その1です。NFLではレフェリーのジェスチャーの事をシグナルと呼びます。シグナルとは信号とか合図という意味です。何が起きているかを身振り手振りでシグナルとして周りに伝えるのです。

f:id:notwen:20171007193943j:plain オフサイドシグナル (2017年 Week2 DET 対 NYG より)

f:id:notwen:20171007194001j:plain ホールディングシグナル (2017年 Week2 DET 対 NYG より)

f:id:notwen:20171007194043j:plain タッチダウンシグナル (2017年 Week2 DET 対 NYG より)

ほぼ全ての事象に シグナルが定義されています。タイムアウトのシグナル、パスの成功・不成功のシグナル、タッチダウン、大量にある反則の1つ1つといった全てに別々のシグナルが存在します。他のスポーツで 「ピッ」と笛が吹かれても審判がどういった判断をしたかは、すぐには分かりませんが、NFLレフェリーならシグナルを読み取れば審判の判断がまるわかり。

f:id:notwen:20171007200011j:plain パスミスをしたシーン (2017年 Week2 DET 対 NYG より)

シグナルは、選手やコーチも当然どういった意味があるのか把握しています。だから、自分の考えを表明する時にレフェリーのシグナルを真似して訴えるシーンを良く見かけます。この上のスクリーンショットは「今のは絶対パス失敗だろー」と主張しているところ。審判、選手、コーチが同じパス失敗のシグナル(野球のセーフのような両手を水平に動かすシグナル)を出しているのでこのケースは意見が一致していますね。写ってはいませんが、この相手チームはパスキャッチのシグナルを出して「今のはパス成功だろ!」とアピールしているはずです。シグナルの思わぬ副産物として選手やコーチの考えまで伝わってきます。

イエローフラッグ

サッカーのレフェリーは3~4人ですが、NFLは7人のレフェリーで試合を運営します。7人もいるのにテレビを観ていると意外と画面に映らない。うまい具合に画面外に配置されています。選手こそが主役で、レフェリーはどう考えても脇役ですからそれ自体は良いことなのです。

ただ反則が発生した時にそれでは具合が悪い。だって画面外で旗を上げたとしても、こっちとしては分からないわけですから。そこで考案されたのかどうかは知りませんが、イエローフラッグです。レフェリーは反則を見つけると、黄色いハンカチに重りを付けたようなイエローフラッグを反則地点に向けて投げ込みます。これが大変分かりやすい。イエローフラッグは目立つので「あ! 今フラッグ飛んだ」とかすぐ分かります。しかも反則地点に向かって投げるのでフラッグの飛んだ位置で大体どんな反則か予測が出来る。ラインの辺りで飛んだら「誰かかジャージを掴んでしまったホールディングかな?」レシーバーの辺りだったら「パスを妨害したパス・インターフェアだな」などなど。

f:id:notwen:20171007201311j:plain イエローフラッグ (2017年 Week2 DET 対 NYG より)

反則の発生という重要なイベントを、選手、コーチ陣、観客、そしてテレビを観ているファンに迅速に伝える秀逸は仕組みです。他のスポーツでも真似をすればいいと思うのですが、NFL以外では見たことないですね。まったく今の時代、旗とかあげている場合じゃないですよ。フラッグを投げ込みなさい。

チャレンジシステム

続いてチャレンジシステムです。タイムアウトの権利をかけて審判にビデオ判定を要求する事が出来るシステムです。ビデオ判定をして審判の間違いが発覚したら判定が覆りタイムアウトはそのまま、もし最初の判定が正しかった場合はタイムアウトを没収されます。 同様のシステムは、最近では他のスポーツでも広く採用されています。テニスや野球でもありますし、相撲の物言いもチャレンジの一種といってよいでしょう。他のスポーツの事情はあまり詳しくはないのですが、どうもビデオ判定への反対意見があったりとあまり好意的に受け取られていない事が多いようです。NFLでは、最初の導入が1986年と歴史が長い事もあり、完全に試合に溶け込んで受け入れられています。うまくいっている理由は3点あると考えます。

まず、利用に制限が上手にかかっている点。チャレンジは1試合で最大3回まで、しかも失敗すると貴重なタイムアウトを没収されてしまうため両チームとも勝負どころの場面でしか使いません。乱発されて試合のテンポを乱される心配がないのです。

ビデオの確認が速いのも素晴らしい。チャレンジが宣告されると、主審の元にビデオ判定ボーイ? が駆け寄ってタブレットで試合のリプレイを見せます。ビデオブースのような所に行くまでもなく、フィールド上でぱぱっと確認するので判断がとにかく速い。

f:id:notwen:20171012002113j:plain フィールドでリプレイを確認中 (2017年 Week4 NO 対 MIA より)

そして何と言っても、チェックの内容も結果も全てが公開されている点です。主審がビデオ判定をしている間は、主審が観ているものと同じ映像がスタジアムのオーロラビジョンで繰り返し流れます。そしてビデオ判定が終わると、主審は結果をマイクで説明します。

「今のプレイは、ボールをしっかりと確保する前に足がフィールドの外に出ていました。ですから判定が覆り、パス不成功となります。タイムアウトの没収は無し。フォースダウン、10ヤードで試合再開です。」

これによって密室で判定が出る感がまったくないのです。なにせ全部公開されていますから。

メジャーメント

アメリカン・フットボールにおいて10ヤードという距離はとてつもなく重要な意味を持っています。攻撃側は4回の攻撃権を与えられています。4回のうちに10ヤード以上進むことが出来ると、また4回の攻撃権が与えられます。4回攻撃しても10ヤードに満たない場合は攻撃権が相手チームに移ってしまいます。アメリカン・フットボールは極論すると10ヤード以上進む事を繰り返して、ボールをゴールラインまで進めるゲームなのです。ですから10ヤード進めたのか、それとも進めなかったのかの判断いかんによって勝敗が決まるまであります。

そんな10ヤードなのですが、10ヤード行ったのか行かなかったのか微妙なケースはどうしても発生します。レフェリーは微妙なケースでも判断を下し、その根拠を説得力のある形で全ての関係者に伝えなくてはなりません。そこで行われるのがメジャーメントです。長さがきっかり10ヤードの鎖の両端に旗が付いたようなメジャーを使い、ボールの位置が10ヤードに達したかどうかを測るのです。

これ凄い説得力があるんですよね。メジャーメントすると10ヤードまで数インチ足りないとかが一目瞭然ですから。でもよくよく考えてみると「アレ?」と思ってしまう方法だったりします。だって、そもそものボールを置く位置はレフェリーが判断した「大体の位置」なのですから。適当に置いたボールを、10ヤードのメジャーで厳密に測るわけです。厳密でもなんでもないのに謎の納得感、なんて秀逸なごまかしでしょうか! これを考えた人は、優秀な詐欺師か天才のどちらかに違いない。

f:id:notwen:20171012002346j:plain メジャー中 (2017年 Week2 DET 対 NYG より)

個人的に大好きなレフェリー

ちょっと話を脱線させてもよろしいいでしょうか? ここで私がリスペクトしているレフェリーを紹介したい。その名もエド・ホチュリさん。審判にあるまじき上腕二頭筋、張り裂けんばかりの大胸筋がトレードマークのナイス・ガイです。あまりにガタイがいいので、うっかり選手に混じってプレイをしていても誰も気づかないともっぱらの評判です。

NFLのレフェリーですが、実は専業ではありません。レフェリーの方々はみな本業を持ってらっしゃいます。エド・ホチュリさんの場合、弁護士。なるほどー、なるほどです。平日はその筋肉で法を守護し、週末はその筋肉で試合を守護するというわけですね。筋肉はいついかなる場合も裏切らない。かっこいー。

f:id:notwen:20171012002811j:plain エド・ホチュリ氏 (2017年 Week4 NO 対 MIA より)

まとめ

そんなわけで、NFLレフェリーの素晴らしさが皆様にも伝わったでしょうか? NFLの面白さの少なくない割合を彼らレフェリーが担っていると思われます。というかもう確認済みと言ってもいい。というのもですね、2012年にレフェリーとNFLの間で労使交渉がまとまらず、シーズン最初の3試合が代替審判(普段は大学の下位フットボールリーグのレフェリーをしているような方々)で試合が行われるという事がありました。これがもー酷かったのです。ジャッジを下すのが遅くて試合のテンポを損なうし、誤審は連発するし、何が起きたかちゃんと説明しなかったりと、NFLレフェリーの美点である「伝える能力」が著しく低かった。この3試合は、クソつまらなくてどうしようかと思いました。フットボール好きで有名なオバマ大統領も「ひどいね。何カ月も言い続けているが(正規の)審判を取り戻さなければ」とコメントを出したほど。

NFLは、おそらく世界で最もエンターテイメントである事に長けたスポーツです。試合を面白くするためにありとあらゆる努力が払われています。その努力の1つがレフェリーなのです。レフェリーは「伝える能力」でもって試合をよりエキサイティングなものにしています。本来ならば、ただ判定を下すために存在しているチャレンジやメジャーメントはむしろ試合の盛り上がるポイントになっています。レフェリーの反則・判定への簡潔な説明に我々は一喜一憂します。彼らは真のエンターテイナーです。我々はレフェリーの偉大さに感謝して、誉め称えなくてはなりません。今、まさにNFLシーズン真っ盛り。試合はNHK BSで深夜に放送されています。あまりに暇な方は、NFLレフェリーを観るためにテレビを付けてみてはどうでしょうか?

全世界のフレンズに贈る行動指針

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(けものフレンズ公式サイトより)

アニメ、けものフレンズがテレビ東京系列で再放送をされていました。あれだけの超ヒット作品だったのに、実は私観たことがなかったのです。遅ればせながら全話視聴させて頂きました。さて感想を述べさせてもらう前にまず謝罪をさせて頂きたい。けものフレンズ制作陣の皆様、ならびに関係各位の皆様、観もせずに駄作だと決めつけていてすみませんでしたぁ! 絶対一部の人が無理やり盛り上げているだけだと思ってました! みんなで「すごーい!」て言うのが「たのしー!」だけだと勘違いしていたのですが、まさか作品そのものも「すごーい!たのしー!」とは思いもよらなかったのです。

けものフレンズを観ることで肯定してもらえる事がかくも心地の良いという事に気付かされました。前述の「すごーい!」も「たのしー!」もそうですが、登場キャラクター達が全員ポジティブな事しかしゃべらないのです。全員が褒めて伸ばすタイプ、全員が究極のイエスマン。現実世界は「憎悪」「嫉妬」「後悔」「劣等感」といったネガティブな感情とポジティブな感情がないまぜになって存在します。その意味ではネガティブ感情がほぼ存在しないジャパリパーク(アニメの舞台)は、現実とかけ離れた異常で気持ち悪い世界なはずなのです。だのになんだこの優しい世界は、どうなっているんだこのあたたかい世界は。私も許されるならフレンズになってジャパリパークで生きていきたい。

けものフレンズ界隈の雰囲気

さて、先ほど観たことがなかったと書きましたが実は正確ではありません。厳密には「放送当初に1話を視聴して5分でやめた」でした。CGがありえないぐらいしょぼかったので、てっきり子供向けの租税乱造アニメの一種かと勘違いしてしまいました。名作と気づけなかった事に関しては私に非があります。ただ、ここまで私の視聴が遅れた原因は、当時のけものフレンズ界隈の雰囲気にも問題がありました。例えばステキな絵を投稿した人へのこんなメンション。

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当時こんな感じのツイートだらけでどうしようもなかった。ウジャ、ウジャ、ウジャ。5分視聴していた経験から、なんとなくどんな作品か知っていた私ですら「アホっぽいからこの仲間には入りたくない」と思ったものです。いわんや、けものフレンズをまったくご存知ない人がこれをみた場合「ちょっと近付かないでもらえますか?」と言われてしまうことは間違いなかったでしょう。

けものフレンズを全話視聴した現在の私なら、このツイートに秘められた2つの願いを理解する事が出来ます。大好きなけものフレンズをみんなにもっと知って欲しいという願い、そして誰もがお互いを認め合える優しい世界への賛美です。そんな崇高な願いの込められたツイートが、アホっぽいと思われていたなんて悲劇以外の何ものでもない。みんなに観て欲しいと思っているのにむしろ間口を狭め、絵を褒めているのにバカにしていると受け取られてしまったに違いありません。ではあの頃のフレンズ達はどういったツイートをするべきだったのか? 今日はそれを考えてみます。

ツイートを改良する

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けものフレンズをまったく知らない人に向けて出典を明示してみました。これによって「頭がおかしいわけじゃなくて、そのアニメでこういった言い回しがあるのかな?」と思ってもらえます。ただこれではまだ足りない。だって私は出典がけものフレンズだって知っていたのにアホっぽいと思って敬遠してましたから。

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伝わらないのならば、言葉を尽くして説明するほかないでしょう。「すごーい!」の一語に込めた思いを括弧の中に全て書き出しました。これならば本当にその絵を褒めている事がちゃんと伝わります。優しい世界を実現するための第一歩はリスペクトを相手に伝えること。この改良で「優しい世界への賛美」は完全に満たしたと言ってよいでしょう。しかし、なんかごちゃごちゃしていて美しくないですね。もっとシンプルにしたい。ここまでくると「すごーい!」の部分が不要なのではと思えてきました。でもそれを取ってしまうと「みんなにけものフレンズを観て欲しい」という願いがかなえられなくなってしまいます。どうしたものか。

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というわけで「すごーい!」を捨てて「絵を褒めるツイート」と「けものフレンズの宣伝ツイート」の2つに分離してみました。2つの願いを1つのツイートに込めるのはどだい無理があったのです。1つのツイートに1つの主張、大変スッキリいたしました。「すごーい!」を使う必要なんてどこにもなかったのです。全世界のフレンズの皆様はこのことを肝に銘じて行動の指針として欲しい。まずは身近な人を褒めてあげてください。そしてけものフレンズの宣伝ツイートをバシバシ投稿する。間違っても「すごーい!」「たのしー!」なんて使ってはいけません。そうすることで貴方の大好きな優しい世界を広く豊かにすることに繋がるのです。ではさっそく私から

「みんな愛してるよ!」
「けものフレンズ面白いから観てね!」

スマートウォッチ? それはカシオ・ データバンクが30年前に通った道だ

私は昔からある呪いにかかっているのです。デロデロデロデロデロデロデロド、ドゥドゥン。買った腕時計を何故か半年以内になくしてしまうのです。腕時計よりなくしそうなスマホは一回もなくした事がないのに。もうこれは何かの呪いとしか思えません。ですからもうこれ以上の犠牲は出すまいと、私は二度と腕時計を買わない誓いを立てました。一生涯、時間の確認はスマホですませよう。

さて話は変わりますが、この前ひょんなことからカシオ・データバンクを見かけてですね、懐かしさのあまり瞬間的に購入してしまいました。もう理性とか出る幕はなくて「あっ!」と思ったので「あっ!」と注文していました。 データバンクに関しましては皆さんご存知だと思いますが、一応説明するとテンキーを搭載して電卓機能や電話番号の保存機能(25件まで)を搭載したスーパーかっこいい腕時計です。データを保存出来るからデータバンク。発売から30年は経っているはずです。スマートウォッチのご先祖様とも言えるでしょう。海外では未だに当時のモデルのままで販売しているらしく、逆輸入品を現在でも新品で入手可能です。それだけ長く愛されるステキな腕時計なのです。

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さっそく周りの人達に自慢をしてまわったのですがどうも様子がおかしい。

「ほら、ほら、データバンクだよ? 懐かしいでしょ? ねえ、ねえ、ねえ」

とぶっこんでも「???」みたいな顔をする人だらけなのです。あまりにも無反応な人が多すぎて、私が思っている程知名度ないのかな? と自信が持てなくなりました。 私としては「ウゴウゴルーガ、あれ今思うと何が面白かったんだろうねw」ぐらいの全員に通じるレベルの気分でぶっこんでいるのに、無反応とかされても困ります! ただ少数ながらこっちは何も言っていないのに

「それもしかしてデータバンクじゃない? ふぁああああ」

みたいな正しい? 反応をされる方もいました。生まれた地域の差なのか、はたまた育った環境のせいなのか知っている人と知らない人とがズバッと色分けされてしまっている感じ。そうなんだ。

スマートポイント

知名度は思った程は高くはなかったものの、それがデータバンクの価値を下げることにはならないのです。なにせスマートウォッチのご先祖様ですから。 データバンクは疑いようもなくスマートです。実際にデータバンクを使ってみた私がいかにスマートであるかを説明したい。

テンキー

データバンクと言えばテンキーでしょう。テンキーこそがデータバンクのアイデンティティ。私が買ったDBC-611というモデルの場合、時間を表示する液晶より大きいぐらいのテンキーがデデンッと搭載されています。こいつで、電卓機能を呼び出して計算したり、電話番号を入力して保存したりするわけです。ちなみにこのテンキーの使い心地は最悪です。ハッハッハ。

キーボードでは、キーの間隔の事をキーピッチと言います。一般的にキーピッチが15mm以下だとタイプがしづらいと言われています。 データバンクのテンキーは測ってみたところ驚きの6mm。キーピッチが狭すぎて今「1」を押しているのか「2」を押しているのかまったく分からない状態。でもそんなのかまやしないのです。現在も当時もデータバンクでバリバリ計算しようなんて誰も思っていませんから。そもそも計算したかったら電卓を使えばいいのです。 データバンクになぜテンキーがあるかというと、かっこいいからに他なりません。つまり先にテンキーありきで電卓機能はテンキー搭載のための後付けの言い訳です。美しさのために機能性をかなぐり捨てる割り切り方、スマート。

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クオーツ

最近のスマホとか時刻を勝手に調整するじゃないですか。私の部屋の壁掛け時計も電波時計なので1秒たりともずれません。なのにこの前データバンクの時間が1分ぐらい進んでたんですよ。時計ってずれるものだったのですね、完全に忘れていました。仕様を調べたら平均月差±30秒との事。クオーツでも30秒とか毎月ずれるんですね、へー。

でもまあそのぐらい、いいではありませんか。思えば手巻き式の時代なんて毎日ゼンマイを巻いて時刻を合わせていたわけですし、それに比べればどうという事はない。むしろ失われつつある時刻合わせという時計との対話を思い出す事が出来る貴重な存在です。

「1分も進んでしまって、まったく君はこまった奴だよ。どれ私が直してあげようか」

ちなみに時刻合わせはテンキーを使ってやるので、その度にテンキーの美しさと使いづらさを再確認出来るというおまけまでついてくる、スマート。

ライト

そういえばこんなのあったなと一人でうけてしまったのがライトです。最近の液晶ってバックライトがついていて、暗闇でもくっきりはっきり見えるじゃないですか。あまりにも当然なので慣れてしまっていましたが、よく考えると昔はバックライトって無かったですよね。初代のゲームボーイもバックライトが無いから、明るい所でしかプレイ出来ませんでした。データバンクの場合バックライトは搭載されておらず、lightボタンを押すと豆電球みたいな奴が一定時間だけ点灯する仕組みです。暗闇で使ってみましたが、豆電球のパワー不足で見づらくてダメだった。でもかわいいので許す、スマート。

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スマートとはなにか?

データバンクがいかにスマートなウォッチであるかは、皆様ご理解頂けたかと思います。それにひきかえ昨今のスマートではないスマートウォッチのなんと多い事か。ちょっと調べてきたのですが、スマートウォッチで電話の着信が出来たり、心拍数計が搭載されていて自分の運動量なんかを記録出来るんですって。でもそれらの機能さえあればスマートウォッチであると言えるのでしょうか? 腕時計でやる必要あるのか疑問な機能を無理やり詰め込んでいるだけではありませんか。そんなの全然スマートじゃないですよ、むしろ痛々しい。メーカー各位におかれましては、もう一度「スマート」とは何かをよく考えて欲しい。というか答えはもうそこにあるではありませんか。そう、スマートであることが確定してるデータバンクを師と仰げばいいのです。

私の考えた最強のスマートウォッチ

というわけでどんなスマートウォッチが今の時代に求められているかを考察したい。まずジス・イズ・スマートウォッチであるデータバンクをベースとします。先程私は、データバンクがスマートな点を3つあげました。「テンキー搭載」「時間がずれる事での時計との対話」「豆電球がかわいい」、正直後半の2つは無理やりこじつけただけなのでどうでもよくて、重要なのはテンキーのみです。テンキーさえあれば、それはもうスマートウォッチなのです。ですから他の部分は、便利な方がいいに決まっているので近代化しましょう。電波時計機能とバックライトを搭載するのがよいですね。

扱いが難しいのがテンキーです。そのままでもいいとは思うのですが、どうせならパワーアップさたいところです。私はQWERTYキーボードの搭載を提案したい。テンキーなんてけち臭い事言わずにキーボードまるごと搭載すればいいじゃない。キーが多ければ多いほどかっこいいというのは宇宙の真理です。データバンクのキー数は16個、テンキーレスの英語キーボードだとキー数が87個とかですから単純計算で5.4倍はかっこいい。打ちずらさなんて瑣末な事は気にする必要はありません。かっこよければ全ては正当化されます。後はキーボード搭載の意義を説明するために、ポエムを入力して保存する機能でもつけておけばいい。そんな最強のスマートウォッチのイメージ画像を作成致しました ↓ 。メーカー各位、特にカシオ様、製品化をよろしくご検討ください。

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マンガや名言のルーツを求めて旅にでよう

名前を付けたいんですよね。どうもその行動に名前がないような気がして。例えば、Tumblrとかで良さげなマンガの1ページとか見かけるじゃないですか。もしくは、マンガとかアニメの名言を耳にした時でもいい。その作品を知らない場合って前後関係の確認のために、そのマンガ買ったりしませんか? 私はかなりこの購買行動を取りがちなのです。

岸辺露伴の「だが断る」を例にとります。もしジョジョを知らない場合は「だが断る」が何に対して断っているのかわからないのです。これはとても悲しい事です。「だが断る」を正しく理解するためには、ジョジョの奇妙な冒険(4部)を読む必要がある。私はこの購買行動を「ルーツ探しの旅」と命名しました。日本経済のためにも、もっと皆して旅に出るべきなのです。今日は私の旅を皆様に紹介したい。良い出会いもありました。悪い出会いもありました。出会えなかった事もあったかな。

なんどめだナウシカ

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(ドラマ「TRICK2」第一話より)

これは仲間由紀恵さん主演のTRICK2でのー場面です。この時、裏番組の金曜ロードショーでちょうどジブリの「風の谷のナウシカ」を放映していたらしく、それに対してぶっこんできたネタです。ナウシカは死ぬほどテレビ放送される事で有名ですから。このネタ、当時結構話題になったのですが、私は心の底からは楽しめなかった。だって何度目どころか、一度もナウシカを観たことがなかったから。トトロとかラピュタとかは死ぬほど観てたのになんでだろ。というわけで「なんどめだナウシカ」を理解するためにルーツ探しの旅に出るとしましょう。

ナウシカは、意外と知られていないのですが、宮崎駿氏ご本人による原作マンガが存在します。 全7巻。陳腐な表現しか出てこなくて恐縮なのですが、これがすごくて。もう、なんか、うわぁ。とんでもないものみてしまった。

マンガ版が国宝クラスの出来だったので、こりゃジブリのアニメ版の方もさぞすごいのだろうと「1度目だナウシカ」をしてみた。なんじゃこりゃー! え? なにこれ、全然違う話になってない? ナニコレもうこのハゲ! やだー。ドルクもシュワの墓所も出てこないじゃないか。確かに原作の重厚長大なストーリーを116分にまとめるのは無理があるのは理解出来ます。だからストーリー改変はギリギリ許すとしても、キャラクターの魅力がそれぞれ2億%ぐらいダウンしているのは許せない。私の知っているナウシカは、もっと破壊神のごとく猛々しい。私の知っているクシャナは、あんな腰抜けではなく上司にしたい人NO.1みたいな人物。私の知っている巨神兵(オーマ)は母を思いやれる優しい子でした。調べた所、アニメ版は原作マンガが2巻途中の頃に作られたらしい。なんで原作が完結するまで待てなかったの。早すぎたんだ。

失礼だと思うんです

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(著者:モリタイシ、今日のあすかショー、第1巻 P109,110より)

この画像ご存知の方いませんかね? 一時期結構な頻度で出回っているのを見かけました。私これを見た時に、不覚にも感動してしまいました。その通りだと。「何の取り柄もない僕だけど付き合ってください」と男の子が告白します。「付き合ってくれないだろうな」とは思いますが違和感はないセリフですね。ありがち。それを YES でも NO でもなく、電化製品を例にとって「あなたの告白は失礼です」と論破するのが最高にロック。確かに、確かに失礼だ。

このマンガは、モリタイシ著の「今日のあすかショー」という奴でした。セリフで検索して作品を特定して一気に全巻購入。マンガの方は、まーアレですね、うーん、あんまり私には合わなかった。主人公の京野あすかが天然なのはいいのですが、あまりにも純粋無垢な完璧超人すぎて。その完璧超人の奇矯な振る舞いを眺めて楽しむような作品だった。それがどうも感情移入出来なくて駄目だった。

でも肌に合わなかったからといって、この旅が完全な失敗だったわけではありません。多くの気付きがありました。まず全巻読んだ結論として、この告白のシーンがこのマンガでもっとも面白い瞬間でした。そして出回っている画像が元のページから改変されている事にも気づきました。

f:id:notwen:20170810214019p:plain (著者:モリタイシ、今日のあすかショー、第1巻 P109,110より)

おわかりでしょうか? 実際にはこのシーンは2ページだったのです。出回っている画像では、あすかが怪訝な顔をするコマ、末尾のコマなどを除去して1ページにまとめられていた。私はまたまた感動してしまいました。出回っていた画像は「今日のあすかショー」という作品のもっとも優れている部分を抽出し、さらに改変まで加えてギリギリまで純度を高めた結果だった。あの画像は一枚で完結した芸術作品なのだ。

孔明の罠だ

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(著者:横山光輝、三国志より)

続きましては三国志から。「孔明の罠だ」を取り上げたい。これは有名ですよね。おそらく三国志とか全く読んだことがない人でも、諸葛亮孔明は知っているでしょうし、孔明が罠を張りがちな人物であることも知っているはず。私も三国志を読んだことがない頃でも「孔明の罠だ」というフレーズをよく使ったものです。「孔明の罠だ」って汎用性が高くて重宝した。ただ「孔明の罠だ」と口に出すたびに私の胸は羞恥心であふれかえり、茹でタコみたいに赤面していました。だって私「孔明の罠」がどんな罠なのか全く知らないわけですから。知りもしないのに「孔明の罠だ」とかのたまってる私ってどうなの。

このままでは、いつか「恥ずか死」しかねないと思ったので三国志を読むことにしました。私は、ルーツ探しにせよなんにせよ1次情報を大事にしています。1次情報とは、直接見た、聞いた、触ったなどして対象から直接得た情報の事です。2次情報は、1次情報を元にした情報のこと。例えば国勢調査は1次情報です。その国勢調査を引用して「日本の少子高齢化が進んでいます」という主旨の記事を書いたらそれは2次情報です。情報は人から人へ伝言ゲームを行う事でどんどん変質していきます。ですからバイアスの少ない1次情報が重要になってくるのです。

私は、もし原作が小説で、その後コミカライズ → アニメ化 とされたのならば小説から読むように心がけています。その場合小説こそが1次情報で、マンガ、アニメはその1次情報を元にした2次情報だからです。元を知らずしてなんとする。

では三国志における1次情報とは何か? 一口に三国志と言っても、歴史書としての「三国志」と、その三国志をベースとして面白おかしい物語としてまとめた「三国志演義」の2つがあります。特に言及しない限り、日本では「三国志」と言えば「三国志演義」を指します。つまり三国志の1次情報は、14世紀に中国で書かれた「三国志演義」という事になります。多分中国語で書かれていると思われます。なるほどね。そうですか。

本気を出せば中国語の「三国志演義」もいけるのですが、まだ本気を出すには早いかな。今ではない。というわけで吉川英治版の「三国志」にしておきました。日本で小説の三国志と言えば、吉川英治でしょう。私は文庫版の全8巻の奴を買ったのですが、今は青空文庫で無料公開されているもようです。これから読む方は、青空文庫がおすすめ。

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さて、吉川英治版「三国志」なんですが、書かれたのが戦中って事もあり、読みにくいのかなと思っていたのですが、結構なんとかなりました。変な言い回しも多いのですがむしろ面白かった。「すわ、一大事」とか普通に出てきます。すわ、いいなすわ。驚いた時とかに積極的に使っていきたい。内容の方なのですが、何となく名前を知っていた劉備、関羽、張飛、曹操、呂布とかが出て来ると楽しいですね。君たちこんなキャラクターだったのか。一番驚いたのが、孔明が中々登場しない事です。前半とか話題にすらのぼらずやっと4巻で三顧の礼をして仲間になります。孔明が登場しなかったらどうしようかとやきもきしたものです。孔明が死んでしまった辺りで物語は終了。すわ、面白い作品でした。すわ、すわ。

あれ? ちょっとまってください。「孔明の罠だ」の件はどうなりました? そんなセリフ見かけなかったような。まさかー、そんなわけが 「孔明の罠だ」ってセリフが無い三国志とかそんな馬鹿な。もう一度、隅から隅まで再チェックを行ったのですが、吉川英治版「三国志」には「孔明の罠だ」というセリフは出てこないという結論になりました。すわ!「 敵は本能寺にあり」とか「天気晴朗なれども波高し」レベルの三国志と言えば必ず出てくるド定番セリフだと思っていたのに……。どうやら「孔明の罠だ」は横山光輝のマンガ版三国志に出てくるセリフみたいです。そっちかー、そっちなんかー。若干心が折れたため、未だに横山光輝のマンガ版三国志は未読でございます。いつの日かリベンジをせねばなるまい。すわ。

病めるときも、健やかなるときもAmazonプライムを愛する事を誓いますか?

Amazonプライムがここ最近急にもてはやされています。やれ送料無料だ、やれプライム・ビデオだ、やれこのサービスを契約しないのは正気とは思えない、などなど。Amazonプライムわっしょいは空前の勢いです。ただ、そのわっしょいしている人たちの主張が私はどれも軽く感じるのです。スッカスカです。そんなわっしょいじゃAmazonプライムの魅力が正しく伝わらないじゃないか。まったくしょうがない、ここはAmazonマイスター(自称)であるこの私が本物のAmazonプライムわっしょいをお見せしますよ。

賢者は歴史に学ぶ

よくよく分析してみたのですが、他の人のわっしょいが軽く感じるのは、歴史について語られていないからではないかという結論になりました。どれもAmazonプライムが突如として天から降って湧いた素晴らしいサービスのような書かれ方をしている点に問題がある。Amazonプライムは、最近出てきたサービスではありません。サービス開始は2007年6月、実に10年の歴史を誇ります。私がAmazonプライムに契約したのは、サービス開始の1年後2008年6月16日。それ以降ずっと契約し続けていますから9年の付き合いになります。

ほぼ全期間Amazonプライム会員であり続けた私が、Amazonプライムがどういた経緯を経て現在の姿に至ったのかを、つまびらかに紐解いていくとしましょう。その過程で実はAmazonプライムが順調に成長し続けたわけではない事が浮き彫りになるはずです。長く厳しい冬の時代がありました。私はその冬の時代の経験者です。

プライムの特典年表

以下にプライムの主だったサービスがいつ開始されたかをまとめました。

2007年6月 Amazonプライムサービス開始(お急ぎ便無料、送料無料)
2013年8月21日 Kindleオーナーライブラリー。月一冊無料
2015年7月29日 プライム会員限定先行タイムセール
2015年9月15日 Amazonパントリー
2015年9月24日 プライム・ビデオ
2015年11月18日 Prime Music
2015年11月19日 Prime Now
2016年1月21日 プライム・フォト


こうして年表にまとめてみると一見順調にサービスを拡充しているように見えます。問題点として読み取れるのは、2007年6月のサービス開始から次の新しい特典リリースまで6年間あるところぐらい。この間はサービスが少し停滞したのかな? とは見て取れます。冬の時代がどこにあったのか見えてきません。

それはこの年表に外的要因が考慮されていないという欠陥があるからです。外的要因とはAmazonの送料ポリシーの事です。全ユーザーの送料無料としていた時期は、プライム会員特典である送料無料は価値がゼロとなります。契約しなくたって元から無料なのですから。送料ポリシーによってプライム会員の価値は上下せざるを得ないのです。先程の年表にAmazonの送料ポリシーに関しての出来事を追記しました。

年表以前の状況 送料有料。1,500円以上は送料無料
2007年6月 Amazonプライムサービス開始(お急ぎ便無料、送料無料)
2010年11月1日 全会員の送料無料化
2013年8月21日 Kindleオーナーライブラリー。月一冊無料
2015年7月29日 プライム会員限定先行タイムセール
2015年9月15日 Amazonパントリー
2015年9月24日 プライム・ビデオ
2015年11月18日 Prime Music
2015年11月19日 Prime Now
2016年1月21日 プライム・フォト
2016年4月6日 送料有料化(書籍は除く)。2,000円以上は無料


これによって冬の時代が見えてきました。冬の時代の開始時期は、 2010年11月1日全会員の送料無料化からです。これにより看板特典であった送料無料の意味がなくなり、プライム会員の特典はお急ぎ便使い放題のみという状況になりました。冬の時代が終わった日に関しては諸説あるのですが、私は2015年9月24日「プライム・ビデオ」提供開始までと考えています。 プライム・ビデオは大変に価値の高いサービスですので、これによって冬の時代の終わりとするのは妥当なところでしょう。つまり冬の時代は、 2010年11月1日から 2015年9月24日までの4年10ヶ月と23日間です。我々は、5年近くも凍える寒さに耐え続けたのです。

どのぐらい寒かったのか

「冬の時代本当につらかったんですよ。もーやばくて。何度退会しようと思った事か」

なーんて思い出を語ってもいいですが、もっと具体的にどの程度お寒い時代だったのかを可視化したい。というわけでPLっぽいものを作成します。PLとは 損益計算書の事で、企業がどのぐらい売上があって、原価がいくら、販管費がいくら、だから利益が何円といった事を表にまとめたものです。株式会社の場合、決算の時などに必ずPLが公開されます。投資家は投資するに値するかの判断材料の一つとしてPLを活用するわけです。Amazonプライムの会費を原価に、それによって得られる特典の価値を売上と置き換える事にしましょう。

各特典の価値換算

PLを書くにあたって、各特典の価値が何円なのかを特定する必要があります。これはまあ、Amazonさんに聞いても教えてくれないでしょうから自分でそれらしい値を決める他ない。価値設定の基準は、もしその特典が個別のサービスだったとして、月何円までなら払ってもいいか? という主観以外の何者でもない基準でいきました。算定根拠は脚注を参照してください。

送料無料*1 500円
お急ぎ便無料*2 200円
Kindleオーナーライブラリー*3 100円
プライム会員限定先行タイムセール*4 10円
Amazonパントリー*5 10円
プライム・ビデオ*6 600円
Prime Music*7 200円
Prime Now*8 50円
プライム・フォト*9 50円


Amazonフレッシュ(追加で500円/月)、Audible(無料体験期間3カ月 1500円/月)といった追加で月会費を要求してくる系は、うーんと思ったので対象から除外した。「Amazonフレッシュと契約出来る権利をやろう」って言われても。うーん。

PL作成

これらの価格を元にPLを作成します。普通PLは4半期とかそういった単位でまとめるのですが、今回はわかりやすさ優先で月毎でまとめました。ですので売上原価として、年会費3,900円 ÷ 12ヶ月 で325円 をセットしてあります。以下のPLは、特徴的な時期である、Amazonプライム開始時、どん底の時期、現在の3つをピックアップしました。

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一つずつ確認していきましょう。左端のサービス開始時(2007年6月)について。投入したコストが325円で、得られた価値が700円、利益が375円です。つまり、契約する事で毎月375円得をする黒字状態というわけです。健全な状態ですね。この頃もAmazonプライムは魅力的なサービスでした。特に送料無料の存在感が大きかった。私は今も昔も本の購入がメインです。昔は本も1,500円以上注文しないと送料が有料でした。だから買いたい本が3冊溜まって1,500円を超えるのを待ってから注文するという、今考えるとアホな事をしておりました。プライム会員になって本一冊からでも注文可能になった時の嬉しさは今でも忘れられません。

真ん中の2010年10月のデータは、最も厳しい時代のデータです。全員が送料無料となり、特典がお急ぎ便オンリーの頃です。この頃は、125円の赤字。契約を続ければ続けるほど損をする状態です。これが同じ赤字でも

「お急ぎ便 、プライム・ビデオ、Prime Musicが使えて1,500円」

とかだったら許せた。1,500円は 高いですが、それだけ受けられる特典の価値も高いからです。それにひきかえこの時期のAmazonプライムといったら特典もしょぼいのに損までしていて、もーって感じのサービスでした。もー。

この時期はあまりにどん底すぎで、5年後にAmazonプライムが華麗な復活をとげるなど想像だにできませんでした。 ウォーレン・バフェットにだって予測出来なかったに違いない。将来に希望の持てないサービスを私が契約し続けた理由はシンプルです。サービスの名前に「Amazon」とついていたから。そう私は愛ゆえに契約を続けました。愛とは見返りを期待せずに与え続けること。

右側の2017年7月のデータ、これが現在のAmazonプライムです。契約する事での毎月の利益は1,385円。売上は最悪期に比べなんと8.6倍の成長。特典はもうあふれんばかりです。動画を観てよし、音楽聞いてよし、送料無料でお値段は据え置きの325円。送料の再有料化もありAmazonプライムの価値は史上最高の水準にあります。契約しない理由を探す方が難しい状況といえます。これにはウォーレン・バフェットもびっくり。

利益のグラフ化

このようにして計算した利益をグラフ化し推移を確認していきましょう。グラフの範囲は、Amazonプライムがサービスを行っている全期間です。

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やはりプライム・ビデオ導入時期の伸びは圧倒的ですね。そして見逃してはいけないのが、全サービス期間の半分近くにおよぶ冬の時代の長さです。私はこれを見て冬の時代の事は決して忘れず、語り継がねばならないと確信いたしました。冬の寒さに耐えきれず、散っていった(退会した)仲間は数知れません。現在のAmazonプライムの繁栄は、死屍累々たる屍の上で成り立っているのです。その英霊に思いを馳せる事は残された者の義務でしょう。毎日とは言いません、時々でいいのです。Amazonプライムが一度死んだ送料無料化の2010年11月1日が祈りを捧げる日として適任でないかと考えます。私は、個人的に毎年11月1日に、亡き仲間の事を思って一分間の黙祷を捧げています。この日が「Amazonプライム鎮魂の日」として公式に認められ、鎮魂のためにセールでもしてくれたらいいのですが。

皆様に申し上げる

最後に皆様にメッセージをお送りして本稿を締める事にいたします。

プライムの契約を検討されている皆様へ
説明してまいりました通り、Amazonプライムは10年の歴史の中で、現在がもっとも充実したサービスを誇っております。今がまさにAmazonプライムの黄金時代であります。契約する事に何を恐れる事がありましょう!

冬に時代を乗り越えて、なおプライム会員であり続ける皆様へ
今でこそ冬の時代の記憶は生々しくありますが、時がゆけば辛い思い出も笑い飛ばせるようになることでしょう。いつの日か酒の肴に冬の時代を一緒に語り合いたいものです。

過去・現在・未来、すべてのプライム会員の皆様へ
Amazonは、良きにつけ悪しきにつけ変化することを躊躇いたしません。ですから突然送料無料を復活させてプライム会員の価値を毀損させたり、Amazonプライムビデオを別料金にするといった事をしてくるかもしれません。彼らが必要と判断したならば必ずやるでしょう。たとえ、それによって第二のプライム冬の時代が到来してもAmazonを責めてはなりません。Amazonは、Amazonであろうとしただけなのですから。

私は第二のプライム冬の時代なぞ恐れてはいない。なぜなら私はすでに多くの仲間を得ているからです。皆様となら第二の冬の時代が来たとしても乗り越えられると確信しております。冬の時代なにするものぞ。来たければ来たらいいさ。

さあさあ、一旦明日への不安はそれとして、今この瞬間を、今この春の時代を共に祝おうではありませんか。踊れ、歌え。わっしょい! わっしょい! Amazonプライム! わっしょい! わっしょい! Amazonプライム!

*1:現在は2,000円以下の場合、送料350円(書籍を除く)。昔は1,500円以下で送料300円。月2回で元が取れるような額に設定

*2:お急ぎ便:360円、 当日お急ぎ便:514円。1回分で元が取れる額に。

*3:オーナー ライブラリーに登録されている電子書籍を月一冊無料で読めるサービス。ラインナップに魅力を感じられない。でもまあ100円ならギリギリ出さない事もない。

*4:通常より30分早くタイムセールに参加出来るようになる。心の底からどうでもいい。

*5:食品・日用品を必要な分だけダンボールに詰めて届けてくれるサービス。プライム会員限定で利用可能。一箱辺り290円かかる。いまいち使う気が起きないサービス。

*6:映画、アニメ、テレビ番組の見放題サービス。競合サービス月会費、Hulu:933円、Netfix: 650円~1450円。競合サービスに比べればラインナップは劣るかと思ったので600円に。

*7:100万曲以上が聴き放題のサービス。競合サービス月会費、Apple Music 980円。ラインナップは競合より劣る。200円。

*8:お買い物を1時間以内にお届け。ただしエリア、商品も絞られており専用アプリも必要など活用の条件が厳しい。50円。

*9:容量無制限のフォトストレージ。使ってないのでなんとも言えないが無制限なのはエライ。50円で。