AKIRAから始まりました

AKIRAのマンガ版を読みました。全6巻。実はもの凄い前に読んだことがあるので再読になります。以前は超能力バトルマンガとして読んでたと記憶しています。だってストーリーが難しくて理解出来なかったんですもの。私もまだ若かったという事です。大人になった現在はそこそこストーリーを理解しつつ以前より深くより強く楽しんでおります。ああ、なんてどえらい作品なんだ。完成度が高すぎる。なにこれ?どうなってるの?マンガをお持ちの方は第一巻の奥付を確認していただきたい。「1984年9月21日 第1刷発行」とあります。週刊ヤングマガジンでの連載開始はさらに遡って「1982年12月20日」つまりこの作品は27年と256日前の作品です。なにそれこわい。オーバーテクノロジーだ。当時の技術でこのクオリティーのマンガが存在するのはありえない。現在の技術をもってしてもAKIRAを作り出す事なんて出来ないのに...。

SFマンガの黎明期に突然もっとも完成された作品があらわれたよう。2010年の私がこれだけ驚愕しているので、27年前にこの作品に触れた人の衝撃はいかほどのものか。AKIRAが与えた後の作品への影響をみてもその衝撃が見てとれます。AKIRAを読んでいると他の作品が思い浮かぶのですよ。例えば、「地下に起こしてはいけない物があるとかエヴァみたい」「この緻密でリアリティー溢れる描写は攻殻のよう」「全体の雰囲気がARMSに似てるな」とかポンポン出てくる。AKIRAが無かったら日本のSFマンガはまったく別の物になっていたんじゃないかろうか。27年前のAKIRAに日本のSFマンガをみた、源流はAKIRAでした。

AKIRA 漫画版