いやぁ、邦題って本当にいいもんですね

「星を継ぐもの」で思ったのですが、これって結構名訳といいますか、名邦題な気がする。原題が「Inherit the Stars」なので、それを「星を引き継ぐ」とか訳していたら萎え萎えですよ。数文字違うだけでこうも印象が違うものなのか。そんなこんなで気になったので名邦題を小説、映画なんかから探してきた。それを「原題をうまくアレンジしたなと感じるもの」「直訳のような気もするけれど、だがそれがいい」「まったぐ違うけど、だがそれがいい」の三ジャンルに分類してみた。大体この三つに分類可能な気がする。

■ 原題をうまくアレンジしたなと感じるもの

Inherit the Stars
→ 星を継ぐもの

Gone With the Wind
→ 風と共に去りぬ

For Whom the Bell Tolls
→ 誰がために鐘は鳴る

The A-Team
→ 特攻野郎Aチーム

■ 直訳のような気もするけれど、だがそれがいい

Androids Dream of Electric Sheep?
→ アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

The Beast that shouted Love at The Heart of The World
→ 世界の中心で愛を叫んだけもの

The Catcher in the Rye
→ ライ麦畑でつかまえて

■ まったぐ違うけど、だがそれがいい
First Blood
→ ランボー

Sister Act
→ 天使にラブ・ソングを…


ベタですけど、「風と共に去りぬ」は素晴らしいと思う。「風と共に行ってしまった」をよくもうまく加工したものだ。訳者の技量は当然素晴らしいとしても、この事で日本語の懐の深さをみた気がした。
それにしてもざっとみた感じ良い邦題は、古い小説、古い映画に多いような気がします。最近は原題をそのまま使うようなケースが多いからかなー。私はドンドン邦訳するべきだと思いますけどね。日本語なら細かいニュアンスなんかも伝えられるわけですから。それによく分からない単語を使われるとなんとなくカッコイイですましてしまうし。例えば「インデペンデンス・デイ」を「独立記念日」と正しく訳せた人が当時どれくらいいたかって話ですよ。私はなにか驚くべき事が起った日だと思ってた。