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しかし時代は変わって、出版も変わる。 via 角川歴彦

Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング

そう、そうなの、中間が今までなかったんですよねAmazonさん。私もその着眼点は素晴らしいと思います。
自分の創作物を無料で公開する場所って今でも結構あるよね。ブログでもいいし、pixivだってある、ニコニコもそうですね。それとは別に創作を職業とするプロのクリエーターがいます。でもその中間のサービスってあんまりないよね。アマチュアのキラリと光る作品に100円、200円を払って購入するようなサービスが。少し前にGumroadが話題になり、やっとやる気になってきた感こそありますが、まだまだまるで足りないよ。もっと本気だして! 私が知らないだけで同様のサービスは他にもあるのでしょうが全然目立っていない。私の例を挙げるなら、非プロ製作の曲であるとか、画集、小説等々をお金を払って買った事がほぼない。同人誌はちょっと買った事があるけど、それぐらい。ただ例外的にオンラインソフト業界は結構恵まれていますね。ベクターのシェアレジ(名前変わったかも)が昔からあるので、ソフト制作者にある程度利益を還元出来ています。

Amazonさんがそのニッチに切り込んできました。その名もAmazon Kindle ダイレクト・パブリッシング。アメリカではすでにサービスを行っていて、日本に上陸してきました。恥ずかしながら、存在自体知らなかったのですが、Amazon.comさんはこんな事していたんですね。サービスの概要は、EPUB3形式の電子書籍をAmazonに入稿するとAmazonが電子書籍として売ってくれるというサービスです。出版にかかる費用は0円。一冊売れる毎に35%のロイヤリティーを受け取れます。一部の国ではロイヤリティーを70%にして配信コストを負担するコース(ファイルサイズによって変動)も用意されているようです。日本では、まだ35%のコースしかないのでそれで試算すると、300円の価格設定で、仮に村上春樹の「1Q84」ばりに300万部売れた場合、3億1千5百万円の収入になります。
いやー夢があっていいですね。無名のクリエーター達に発表の場が与えられるのは素晴らしい事です。これマンガもいける口みたい。日本では、小説よりマンガの方が親和性高そうですね。今は同人マンガ売るっていったらコミケとかですから。オフセット印刷はもとより、コピー本だってそれ相応のコストがかかります。Kindle ダイレクト・パブリッシングはなんてったって無料ですから。コミケはコミケとして参加するけど、来られない人のために電子書籍もAmazonで販売するという流れを希望します。同人誌って部数が少なくて後から入手しようとしても、Yahooオークションで探さないとダメだったりと大変なので助かる人は多いはず。

大変夢のあるサービスなのですが、うまく回るかだけが心配です。実は私似たようなサービスでいまいち、うまく回っていないサービスを知っているから。その名もXbox360 IndieGames。Xbox liveを介して個人の作ったゲームを販売出来るサービスです。これがどうも微妙なんです。失礼ながら大体が「あ、そうだね、うん、まあ、あれだね、ちゃんと動いてるね」というようなゲームが大変多い。死屍累々の中からあるかすら不明の名作・佳作を求めて探し回るのは不撓不屈の精神力が必要とされます。最終的に普通にメーカーの作ったパッケージソフトでいいかって気分になります。
Kindle ダイレクト・パブリッシングは同じ轍を踏まないで欲しい。素人が作った作品ですから、かなりの確率で、いやほぼすべてが駄作でしょう。それはもう素人が作っているから仕方がないのです。その凡作をうまく隠してですね、名作・佳作にアクセスしやすい仕組みにして欲しい。そうすれば「これ面白い、私も書いてみようかな」て思う人がきっと出てきます。プレーヤーの数は多ければ多いほどいい。それだけ埋もれた天才が発見される確率も高まる。そんなスパイラルを回さなければなりません。Amazonは、ちゃんと機能している素晴らしいレビューシステムを構築した実績があるので、うまくやってくれるんじゃないかと期待しています。