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音楽業界だけはアマチュアに勝てない

私の携帯オーディオプレーヤーの曲を眺めていたらボーカロイド由来の曲がかなり多い。大体シェア30%ぐらい。例えばちょっとだけ古いけど「letter song」とか「ダブルラリアット」とか大好き。尋常ならざる名曲です。私は積極的にニコニコで楽曲を探してまわるという事は全くしません。ネットをうろうろしていてたまたま目に付いた曲を入れているぐらい。だのに30%。普段からニコニコをチェックしている人のiPodはどんな事になっているのでしょう。
インターネットの発達で個人の情報発信が容易になってアマチュアがプロに取って代わるなんて言われて久しいです。でもそうでもないよね。思っていたよりもそうでもない。Twitterがニュース的な働きはしてはいますが、結局信頼ある情報ソースは、新聞社などのサイトです。アニメもYoutubeがこれだけ巨大化した現在でも、主役はプロの作った映像コンテンツです。個人の作品ではショートムービーをちらほら見かける程度です。なんだかんだで今後もこんな感じなんじゃないかと思います。でも、音楽だけは別なんじゃ。アマチュアに勝てるとは思えない。

■ 一人でもなんとかなる
一人で報道を行うのは難しい。大人数で組織的にニュースを収拾して、さらに時間をかけて信頼を得ないといけないから。アニメを一人で作るのは難しい。アニメは何十人もの人が一緒に作成する総合芸術だから。音楽はどうか。音楽は突き詰めてしまえば、5分少々の音です。メロディであるとか、ボーカルであるとか、歌詞であるとかの要素はあるけど一人でやってやれない事はない。今は作曲ソフトであるとか、ボーカロイドとかあるしなんとかなる。私は曲を作った事がないので無責任な事を言うけど、なんとかなるに違いない。

■ 数の暴力
奴らの数がヤバイ。いくらでも湧いて出る。プロのミュージシャンが何人ぐらい日本に居るのか知らないけど1000人くらい? アマチュアは、そんなもんじゃない。二桁は違う。ニコニコでVOCALOIDタグが付いている動画の数は現在157,489件。矢継ぎ早に休みなく新曲をリリースしてくる。奴らは疲れを知らない。しかもスランプという物が存在しない。誰かがスランプに陥ったとしても、他の誰かがいい曲を出すに違いないから。
100曲に10曲だけ名曲を作れるミュージシャンは、100曲に1曲だけ名曲を作れるアマチュア100人にはかなわない。数は力。

■ なんだか分業してたりする
ミクかなんかの素晴らしい曲があるとします。そうすると誰かが映像を付けてくれる、これプロの仕業なんじゃってのが映像が付く。さらに人気が出て歌ってみたとか言い出してボーカルを付けてくれる。ボーカロイドの歌声も悪くないけど、まだまだ人間にはかなわない。人気が出てさらに大量の人が歌い出す。その中には自分好みの声の人もいるはず。

■ ロングテール
プロは制約が大きい。CDとしてプレスする以上ある程度売れてもらわないと困る。だから多くの人にそれなりに支持されそうな保守的な楽曲になりがち。マイノリティなんて知ったことか。私はうまいとかではなく色々剥き出しの味のある歌が大好物です。例えば ギターウルフマン 『壊れかけのRadio』 とか。こういう尖った物はプロではなかなかない。

「明日から音楽業界がなくなります」と言われたとしても私は「残念です」と思うぐらい。無くなっても結構大丈夫。でもいくら劣っているといっても常識的に考えてなくならないよね。でも変わりはすると思う。
高層ビルのような形をしていました。音楽を発表する権利があるのはプロだけ。今までの音楽業界は、高層ビルのような形でした。それがプロは一握りの本物とプロモーションがうまい奴だけが残って、ボーカロイドの曲をカラオケ配信しているような半分プロみたいな層、さらに大量のアマチュアを取り込んだもっとペチャっとした裾野の広がった富士山のような形になるんじゃないか。今はきっとその移行期。