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スペースシャトル

2011年7月21日、スペースシャトル アトランティスがケープ・カナベラルのケネディ宇宙センターに無事着陸しました。135回、30年におよんだスペースシャトルの全ミッションが終了しました。シャトルが飛ぶことはありません。明日も、明後日も、ずーっと、ずーっと飛びません。もう飛ばないんです。

私はアトランティスが帰還の時、いつも通りNASA TVで見ていました。宇宙系のライブ映像を見ている時は奇声を発しながら見るのが常なのですが、今回ばかりは静かに鑑賞していました。正直涙が出そうだった。いやー何というか終わってしまいましたね。この喪失感は予想以上。それだけ私の中で本当に大きな存在だったのですね。ソユーズではないんです。アポロでもない。ジェミニでも、ボストークでも、ボスホートでも、マーキュリーでもない。疑いようもなくスペースシャトル。宇宙船とはスペースシャトルでした。スペースシャトルは私の中で宇宙開発そのものでした。だから宇宙開発が終わってしまったように感じた。

でも終わってなんかいない。このままで終わるものか。いまの宇宙開発は停滞していると感じる人もいるかもしれません。ソユーズは40年も前の設計だし、神舟はそのソユーズのパクリだし、オリオンは開発しているんだかなんだか分からないし、宇宙は遠くなってしまった。でもどうか安心してください、少しずつかもしれないけれど必ず前へ進むはずです。だっておかしいですもの。せいぜい地上から100km程度の所にこれだけ多くの人が行きたいと願っているのにいけないなんて絶対におかしい。
スペースシャトルは客観的に見て失敗でした。135回の飛行で2回の失敗、14名の宇宙飛行士の命が失われました。5機作られたオービターのうち残ったのはただ3機だけ。宇宙船としてこの成功率は失格です。でもこれはスペースシャトルがパイオニアだったからこそだとも思うのです。人類未踏の宇宙往還機という地平を切り開いたから失敗も多かった。一般の人が自由に宇宙へ旅行できるようになった未来の空にはスペースシャトルのような宇宙往還機が飛んでいるはずです。だって私達が普段乗っている車も電車も飛行機も使い捨てではなく、何度も何度も使うからです。宇宙船だけが例外なんてことはない。未来の宇宙往還機は偉大な先人に敬意を表して、きっと "シャトル" と呼ばれるはずです。

ありがとう、スペースシャトル。シャトルがいてくれて本当によかった。コロンビア、チャレンジャー、ディスカバリー、アトランティス、エンデバー、あなたたちはワクワクして、美しくて、そして何よりかっこよかったです。

未来のシャトル