サイトポリシーに幸あれ

この前、VIXの公式ページが移転していたので、そのリンクを直すついでにサイトをぷらぷら見てたんです。そしたら、驚愕した。サイトポリシーがかっこいい。今までに数多のWEBサイトを見て回って、記事の文章に魅せられたのは何度もありますが、サイトポリシーに魅せられたのは初めてだ。普通は、WEBサイトという性格上、不特定多数の人に見られるわけで、いい子ちゃんな文章を書きがちです。特にサイトポリシーなんて、それがもっとも顕著で当たりさわりの無い文章を書きがちです。それがどうでしょう?VIXの作者であるK_OKADAさんは、ユーザーのためでは無く自分のためにソフトを公開していると言い切っています。一部を引用↓

自分にメリットのないことはやっているつもりはなく、無償配布だからといって私が善意の、高潔な志を持つ親切なボランティアだとお考えになるのは誤りです。むしろ私は、傲慢で貪欲、かつ極めて面倒くさがりな作者なのであります。「ユーザーのために」やっていることなど一つもなく、すべて自分のためにやっていることで、だから無料のフリーソフトウェアなのです。

いいないいな、こんなんいいな。私の好きな言葉「やらない善よりやる偽善」という言葉を思い出しました。この言葉を地でいっている。私も「このサイトについて」でこんな風に書けば良かった。これを見てから私の書いた「このサイトについて」を見るとなんと薄っぺらい事か。恥ずかしくてリンクも出来やしない。でも、今更書き直してもそれは猿まねでしかないのです。ここは逆に行くしか。K_OKADAさんが、ぶっちゃけたなら、私は逆方向にベクトルを振り聖人君子のごときサイトポリシーを書くしかない。そんなわけで、林檎の木の新サイトポリシーの草稿を練ってみました。

リンクについて
当サイトは、リンクフリーです。いえ、リンクフリーなどと私が宣言するのはおこがましいですね。なぜなら貴方のリンクを私が制限する事は出来ないはずだからです。あらゆるコンテンツをハイパーテキストにより有機的に自由に連結する、それこそがWorld Wide Webの精神だと私は考えます。それ故貴方は、私のサイトのあらゆるコンテンツへリンクを張る事について何ら後ろめたい気持ちになる必要はありません。

著作権について
当サイトにおける私の著作物に関しては、すべてパブリックドメインに属します。著作者人格権、著作権にともなう一切に権利の行使を放棄します。改変、二次利用、営利目的の利用、その他ありとあらゆる利用に関して、なんら制限を設けません。ミケランジェロはこんな言葉を残しています「彫像は既に石の中にあった。 自分はただそれを掘り出したにすぎない」私が文章を創造したわけでは無いのです。私は元よりこの世界に存在してた文書を書き出したにすぎないのです。そのたまたま私が書き出したに過ぎない著作物に対して、私が特権的な権利を主張するのは間違っていると思うのです。だから私は権利を行使しません。

ただ、私が関与した物である事は間違いありません。私がこの世に出した著作物で貴方が利益を得るとしたら、私にとってこの上ない喜びです。貴方の幸せは私の幸せです。貴方が、私の著作物で損害を被るとしたら、私にこってこの上ない悲しみです。貴方の不幸は私の不幸です。そんな事態が起きてしまった場合は、私に御一報ください。共に解決策を考えましょう。二人で悲しみを分ければ、一人一人の悲しみは二分の一ですむはずです。問題が雲散霧消したあかつきには、共に語り合いましょう、空の青さを、命の尊さを。

ちなみに上記サイトポリシーは、パブリックドメインです。自由に使ってくださいね。